~骨粗鬆症とはどんな病気?~
骨粗鬆症は骨量の減少、骨の微細構造の劣化により骨の脆弱(ぜいじゃく)性が増し、鬆(す)が入ったように骨の中がスカスカの状態になり、骨がもろくなる病気です。
骨がスカスカになるとわずかな衝撃でも骨折をしやすくなります。
~骨粗鬆症と寝たきり等について~
高齢者の寝たきりの原因のうち約20%が「骨折」といわれています。
中でも「大腿骨(だいたいこつ)」という太ももの骨の骨折が問題となります。
つまり、骨折をきっかけに寝込んでしまうと、骨折が治った後も自力で歩くことが困難になってしまうのです。
背骨が圧迫されてつぶれていく(圧迫骨折といいます)と、背中が丸くなり内臓が圧迫されるため消化不良や便秘になったり、食べたものが食道に逆流しやすくなり胸焼けがしたりします。
背中や腰などに、骨折に伴う痛みが出てくることがあります。
痛みのために、日常生活での動作が制限され、行動範囲も狭まってしまいます。
~骨粗鬆症の主な治療法~
「薬物療法」「食事療法」「運動療法」があります。
◎薬物療法
骨粗鬆症の薬剤には作用別に次のような分類されます。
- 骨吸収抑制剤、調整剤 (アレンドロネート、ビスフォスフォネートなど)
- 疼痛対策(除痛)
- 骨形成促進剤 (フォルテオ)
- 補充(ホルモン、ビタミンなど)
骨吸収抑制剤は骨密度を高め、骨折防止効果、特に脊椎圧迫骨折、大腿骨頚部骨折の予防効果が大規模な研究で示されています。
◎食事療法
カルシウム、ビタミンD、ビタミンKなど骨密度を増加させる栄養素を積極的に摂り、骨を丈夫にするのが骨粗しょう症の食事療法です。
カルシウムはビタミンDを同時に摂ることで、腸管での吸収がよくなります。
また、タンパク質の摂取量が少ないと骨密度の低下を助長しますので、食事量が少なくなりがちな高齢者の方は注意しましょう。
栄養やカロリーのバランスがよい食事を規則的に摂るのが、食事療法の基本となります。
- カルシウムを多く含む食品牛乳、乳製品、小魚、干しエビ、小松菜、チンゲン菜、大豆製品など
※ 骨粗鬆症や骨折予防のためのカルシウムの摂取目標量は、1日800mg以上です。 - ビタミンDを多く含む食品サケ、ウナギ、サンマ、メカジキ、イサキ、カレイ、シイタケ、キクラゲなど
- ビタミンKを多く含む食品納豆、ホウレン草、小松菜、ニラ、ブロッコリー、サニーレタス、キャベツなど
◎運動療法
日光の下でウォーキングなどの運動を毎日続けましょう。
骨に適度な圧力が加わり、骨が強くなります。
また、運動を続けると血液の流れが良くなるので、骨を作る細胞のはたらきが活発になります。
筋肉もきたえられ、身のこなしが良くなると、転びにくくなり、骨折の防止にもつながります。
ただし、自分に合った運動を心がけ、無理をしないようにしましょう。
適度に日光に当たるようにすると、骨の吸収を良くするビタミンDが活性化され、強い骨を作るのに役立ちます。
広尾羽澤内科眼科クリニック
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