高血圧

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高血圧とは?

血液が血管の中を通るとき、血管にかかる圧力のことを「血圧」といいます。

心臓は、ポンプのように毎分60~70回ぐらい、血液を血管へと押し出しています。
ご想像がつくように、心臓が収縮して血液を押し出した時に、血管にはいちばん強く圧力がかかります。
これが最高血圧といわれるものです。
そして、収縮した後に心臓が広がる時に、圧力がいちばん低くなり、いわゆる最低血圧です。

最高血圧と最低血圧のどちらが高くても、「高血圧」と診断されます。


血圧が高いと何が悪いのか?

※心臓病や脳卒中との関連

「血圧が高い」と言われても、自覚症状もないためになかなか受診されない患者さんは多くおられます。

液体である血液を体のすみずみに送るためのポンプが心臓であり、送るためのホースが動脈です。
ホースの中でどのくらいの水圧がかかっているかを表したのが、いわゆる「血圧」です。

「血圧が高い」ということは、肥満などにより1回の心拍動で送り出さなければならない血液量が増えてしまっていたり、動脈が硬くなったり詰まり気味になってしまっているということを意味しているのです。

またまた、高脂血症や糖尿病では、動脈硬化が進行し、高血圧は起こりやすくなります。

高い血圧を出さなければならないポンプ(心臓)は当然早く痛んでしまいます。
また心不全の原因になり、高い血圧を受けた血管も早く傷みます。
傷んだホース(動脈)に高い血圧が加われば、亀裂が入って血が漏れてしまいます。
その亀裂が脳で起これば脳出血(脳卒中)となるのです。また、高血圧は眼底出血の原因にもなります。

以上のことからも高血圧は放置しておかずに、早めにかかりつけ医を受診されることをお勧めします。


高血圧の症状は?

高血圧では自覚症状ほとんどありません。
そのため、定期的に血圧を測っていないと、高血圧を発見することは難しいといえます。
そのために定期的な健康診断が必要ともいえます。

また、定期健診で高血圧を早期に発見できても、自覚症状がないからと放置される方もおられます。

 高血圧は放置すると、動脈硬化を引き起こして、虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞)そして脳卒中などの発作を起こすおそれもあります。


◎高血圧の原因とは?

高血圧の9割以上が原因のはっきりしない「本態性高血圧」です。

高血圧の方の家族には高血圧の方が多いことや、高血圧の方の子供が高血圧になりやすいことから、高血圧が起こる原因には遺伝が関係していると考えられています。

ただし、遺伝的な要素を持つ方が必ずしも高血圧になるということではなく、 高血圧になりやすい体質ではなくても、生活習慣によっては高血圧になる可能性が高くなります。

遺伝を含む体質と、塩分のとりすぎや脂質の摂りすぎ、運動不足、肥満、ストレス、アルコール、喫煙などの生活習慣も高血圧の原因となります。


高血圧の治療法は?

高血圧治療の目的は、血圧を下げることにより心臓や血管の病気と、それらの結果としての虚血性心疾患や脳卒中を防ぐことにあります。

これまでにさまざまな国で行われた試験の結果、適切な降圧治療(高血圧の治療)は高血圧患者に多くの有益な効果をもたらすことが明らかになっております。

そこで高血圧だと診断されたら、自覚症状がないから平気だなどとも思わずに、早く治療を始めることをお勧めします。
高血圧と同時に、すでに糖尿病や脂質異常症、肥満など、心血管病の多くのリスクをもっている人は、治療を受ければより大きな効果が得られます。

また軽症の人であれば、すぐに治療を始めることにより薬を使わずに血圧を下げることができます。


高血圧にならないために

高血圧を予防するには、日常の食生活や適度な運動など、日ごろの生活習慣が重要です。
また、高血圧と肥満には密接な関係があります。
肥満により血液中の脂肪・コレステロールが増え、コレステロールが血管壁内に蓄積し、血管が硬くなります(動脈硬化)。 そして血管の内腔が狭くなり、血圧が高くなってしまうのです。
肥満にならないよう気をつけましょう。

またたばこのニコチン・一酸化炭素は動脈硬化を進行させ血圧を高めるため、禁煙することをおすすめします。
飲酒も毎日となると、高血圧となるリスクを高めるといわれているので禁酒する日を設けるか、飲酒量を減らしていくように心がけましょう。

さらに十分な睡眠をとることで、夜に血圧を下げて心臓や血管の負担を減らすことができます。できるだけ規則正しい睡眠と生活を心がけましょう。


高脂血症(脂質異常症)

◎ 高脂血症(脂質異常症)とは?

脂質異常症とは、血液中の脂質、具体的にはコレステロールや中性脂肪が、多過ぎる病気のことです。
血液中にはコレステロール、中性脂肪、リン脂質、遊離脂肪酸の4種類の脂質があります。

通常、血液中の脂肪が異常に増えても自覚症状がないため、放置している方が多くおられます。

脂質異常症を放置すると増えたコレステロールがどんどん血管の壁内にたまって、動脈硬化を引き起こします。
そしてついには、心筋梗塞や脳梗塞の発作を引き起こします。


◎ 高脂血症と動脈硬化の関係とは?

高脂血症は動脈硬化を促進する大きな危険因子です。


高脂血症になると、血管壁内にコレステロールが蓄積して血管が固くなります(動脈硬化)。動脈硬化が起こると血管内腔が狭くなることがあります。


この状態を放置すると、血管の内腔はさらに狭くなって、血液の流れが悪くなり、場合によっては完全に血液の流れが止まり、心筋梗塞や脳梗塞などを引き起こすことになります。


動脈硬化は、このような怖い病気に直結する重要な病変です。

何度も申し上げますが、この恐ろしい動脈硬化の最大の危険因子が高脂血症なのです。


クリニック概要

広尾羽澤内科眼科クリニック

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